自筆証書遺言とは

 自筆証書遺言は、遺言をする人自身が遺言書を書く方式の遺言です。

 遺言の全文日付氏名自書(自分で書くこと)して、印を押さなくてはなりません。自書ですので、PC(ワープロ)で書いて印刷したり、他人に代筆してもらうことなどはできません。あくまでも自分で書いた遺言書でなければなりません。

 自分で書いた書面をコピーした紙を遺言書とすることもできません。必ず、自筆で書いた書面そのものを遺言書とする必要があります。ただし、相続財産の目録については特別に、自書の必要がないことになっています。例えば、PCで書いて印刷した相続財産の一覧や、不動産の登記簿などを、別紙の財産目録とすることが可能です。ただしこの場合も、財産目録となる書面の各ページに自書での署名捺印が必要です。

 日付は遺言書を書いた日の年月日を記載します。和暦でも西暦でも構いません。作成日である『その日』を特定できればよいので、例えば「東京オリンピック2020の開会式の日」などのように、確実にその日付を特定できる記載方法であれば有効とはされていますが、通常は「〇年〇月〇日」と正確に記載したほうがよいでしょう。注意が必要な例として、「令和4年6月吉日」という書き方では特定の日付とは言えず、遺言書自体が無効となってしまいます。正確に年月 “日” までの記載が必要です。

 氏名の自書(署名)については、戸籍上の姓名を記載します。本人だと判断ができるのであれば名(ファーストネーム)だけの記載でも構わないとはされていますが、通常は姓名を記載した方がよいでしょう。なお、遺言者の同一性を示すことができるならば、雅号、芸名、ペンネームなどの記載も有効とされています。例えば、夏目漱石が本名の「夏目金之助」ではなく「夏目漱石」と署名すれば、必ずその人であることを特定できますので、有効な署名となります。

 遺言の全文は、遺言の内容そのものの部分です。遺言者が意図する遺言の内容を記載します。遺言に書くことができるのは、相続分の指定(民法902条)や認知(民法781条2項)、遺言執行者の指定(民法1006条)、信託の設定(信託法3条2号)など、法令で認められていることのみです。法令に規定のない事項を書いたとしても、その部分については法的な効力が生じません。

 また、誤字脱字などを加筆修正する場合は、その個所を示して変更した旨を付記して署名し、その変更箇所に印を押さなければなりません。書き損じがあった場合は、可能であれば改めて全文を書き直したほうがよいかもしれません。

 自筆証書遺言書の保管方法については、特に定めがありません。封筒などに入れる必要もありませんし、保管する場所についても決まりはありません。ただし、せっかく書いた遺言書ですので、ご自身の相続の際に相続人がその存在を知らなければ意味がありません。遺言書を書いたことを身近な人に伝え、保管場所を伝えておいたり、信頼できる相手に預けておくことが必要です。

 公正証書遺言以外の形式の遺言では、相続の開始時に『遺言書の検認』が必要となります。遺言書の検認とは、家庭裁判所で行う遺言書の開封や内容確認の作業です。遺言書の保管者は、遺言者の相続が開始した際には遺言書を家庭裁判所に提出しなくてはなりません。遺言書の提出を受けた家庭裁判所は、相続人に検認の期日を知らせ、出廷した相続人の前で、遺言書の形状や日付、署名など、検認の日現在における遺言書の内容を明確にします。検認日時点の遺言書の内容・状態を確認することで、その後の偽造・変造を防止します。あくまでもその日現在の遺言書の状態を確認する作業ですので、遺言の有効・無効を判断する手続ではありません。検認が完了すると、家庭裁判所から検認済証明書が発行されます。遺言書の原本と検認済証明書を併せて、その後の相続手続きが可能となります。

 なお、法務局における『自筆証書遺言書保管制度』を利用すれば、法務局が遺言書を保管してくれるだけでなく、相続開始時には関係者への通知もしてくれます。また、保管制度を利用すると検認の手続きが不要となります。自筆証書遺言書保管制度についての詳細は、以下のページにまとめありますので、ご覧ください。

自筆証書遺言のメリットとデメリットをまとめると以下のとおりです。
公正証書遺言など他の方式との比較検討の参考としてください。

自筆証書遺言のメリット

  • 自分で作成ができるため手間が少ない。
  • 公証役場などへの依頼がないため安価である。

自筆証書遺言のデメリット

  • 専門家による内容の検証がないため、法的に無効となる可能性がある。
  • 改変や紛失のリスクがある。
  • 相続開始後に検認手続が必要となる。
  • 『本当に本人が書いたの?』など、相続人の争いの種になる可能性がある。

自筆証書遺言作成のご相談は神宮外苑司法書士事務所まで

 自筆証書遺言は、遺言者ご自身で書くことができます。しかし、法律の規定に沿った書き方や内容でなければ、せっかく書いた遺言書も無効となってしまいますので、作成の前提として一定程度の法律の知識が求められます。

 神宮外苑司法書士事務所では、遺言内容のご相談・ご提案・方向性の決定から、各種資料の収集代行、案文の作成、作成の助言、完成した遺言書の法的有効性の確認、完成後の保管方法のアドバイス、また遺言完成後のサポートまで、自筆証書遺言作成の一連のお手続きについて、お客様に寄り添いお手伝いさせていただきます。

自筆証書遺言作成サポート
料金 66,000円~
消費税込み。法務局の自筆証書遺言書保管手続きサポートを含みます。
別途、資料収集実費等がかかります。

正式なお手続き費用は、ご家族関係や財産額に応じてお見積り致します。
初回相談は無料です。
まずはお問い合わせください。

自筆証書遺言作成サポート お手続きの流れ

 まずは、下記の『事前必要資料』をご用意のうえ、お問い合わせください。

  1. 初回相談(無料)で、ご家族関係や財産概要、ご希望の遺言の内容を伺い、概要のご提案をさしあげます。
  2. ご提案にご納得いただけましたら、正式にご依頼ください。
  3. お客様のご希望を実現するために、最適で確実な法的効果のある方法・選択肢をご提案いたします。ご納得いくまでご検討ください。
  4. お客様とご一緒に最適な遺言の内容を検討し、決定します。決定した内容に基づき、当事務所で案文を作成いたします。
  5. お客様ご自身で遺言書を作成していただきます。法的不備のないように、書き方のご指導も可能です。作成後の遺言書の確認もいたします。
  6. 原則として、法務局の自筆証書遺言書保管制度のご利用をお勧めしております。保管制度の詳細については、自筆証書遺言書保管制度のページ をご覧ください。
  7. 公正証書遺言作成後も必要なサポートをご提供します。

事前必要資料

 ご相談の際は以下の情報をご用意いただくと手続がスムーズです。

身分証明書など、ご本人様確認資料
ご家族関係
ご親族以外にも財産を遺したい方があれば、その方の情報
お持ちの財産や債務に関する資料
 不動産をお持ちであれば、固定資産税の納税通知書など
 口座のある金融機関・支店名と預貯金の概算額
 借入れなど債務の概算額
 その他、財産や債務に関する資料

東京都 新宿区・渋谷区・港区エリアの司法書士
自筆証書遺言のご相談は神宮外苑司法書士事務所まで

 自筆証書遺言をご検討の際は、ぜひ一度当事務所までご相談ください。

 神宮外苑司法書士事務所では、家族信託・遺言・任意後見などの各種手続きを組み合わせた、お客様ごとの最適な法務手続きをご提案いたします。

 新宿区・渋谷区・港区をはじめ東京都内はもちろん、神奈川県・埼玉県・千葉県ほか首都圏近郊へ出張相談も対応いたしております。お客様のご要望に応じて、Zoomなどによるオンライン相談も可能です。相談方法についてもお気軽にお問い合わせください。

 司法書士には 守秘義務 が課せられています。お伺いした内容、ご依頼内容の秘密が外部に漏れる心配はございませんので、安心してお悩みごとをご相談ください。

神宮外苑司法書士事務所は、

お客様に寄り添う

身近な法律家です。

認知症対策の最前線

家族信託は経験豊富な当事務所にご相談を。

想いに沿った老後に

もしもの時の財産管理は、家族に任せたい。